2024-03-28

その他

愛を込めて Debussy – Clair de lune

ちょうど一年前の今日、父は自宅にて永眠しました。2年近くの闘病期間があったため、家族の私たちは全く予想をしていなかったというわけではなかったのですが、それでも父の死を受け入れる覚悟ができないまま、また、理解できないまま時間ばかりが過ぎていき、その日を迎えてしまうことになったような気がしています。そして一年経った今でも、まだはっきりとした輪郭を捉えることができずにぼんやりとしか理解できないままでいるような気がします。父のいないこの世界がまだ信じられないような、よくわからない状態でいるのを敢えて自分で放置しているような、そんな一年でした。この地球に確かに存在するのは、全ての生命は草木のように新しく芽吹き、鮮やかな花を咲かせ、そして時間の経過と共に枯れ、朽ちていく、という掟なのだということを思い知らされた一年でもありました。 そんな中、私達の心の支えとなったものの一つに音楽があります。父はギターを心から愛し、常に傍に置きいつでも弾くことができるようにしていましたが、徐々にギターを弾くこともできなくなっていきました。癌による疼痛が出てきてから、何かしら痛みを抑えることができないかと私達家族は色...